猫のお戯れ

オタクのほんわか感想ブログ

サクラノ詩感想

点数89
おすすめ度★★★★★ 

10年かけただけあってかなり面白かった。
ただ構想10年やツイッターでライターが言ってる伏線あたりに期待しすぎないほうが良い。

 せっかく章ごとに分かれてるので章ごとの感想を。

1~2章
これは体験版範囲なので以前感想は書いたので省略。圭関連のギャグが寒い以外は特に不満はなし。
体験版と違うのが、2章ラストの櫻達の足跡の描写にCGが追加された点。ここはポイント大きい。
体験版だと登場人物が凄い凄い言ってるけど全然伝わってこなかったからね。
ただ、追加されたCGもどこらへんに上履き要素があるのか全く分からない点は問題だと思った。

3章
Olympia
稟ルート。
主人公が絵をかかない理由が明かされる。ルート入ると稟がメンヘラはいるからあんまり可愛くない。
新キャラの長山がくっそウザく感じる。他のヒロインにも言えることだけどあまり面白くなく、言っちゃうとヒロイン全部まとめてプロローグくらいの印象しかない。 

PicaPica
真琴ルート。
特になし。可もなく不可もなく。

ZYPRESSEN
里奈ルート。
これが一番ひどい。優美が出張りすぎてて里奈単体の魅力みたいなものがほとんどなかった。
それと、なぜかレズルートがあるんだけど、選択肢一つ間違うだけで直行。
里奈が優美のことをどう考えてるのか明確に示さないから、本当に唐突にレズルート入る。
半分寝取られだった。

A Nice Derangement of Epitaphs
雫ルート。
主人公と父親の共作シーン辺りがよかった。ヒロインは見た目補正のおかげでかわいく見える。


ここまではほとんどプロローグとしてまとめてしまっていいレベルの出来。
良くも悪くも凡作のエロゲの域を抜けてないと思った。ただ、プロローグをこれだけ長く丁寧にやるからこそ
これ以降の章は凄く面白く感じた。

4章
What is mind? No matter. What is matter? Never mind.
過去話。
主人公の母親に対する凌辱があった旨だけ明かされるけど、なんでシーン描写がないんですか。
レズシーンいいからこっちを入れるべき。

5章
The Happy Prince and Other Tales.
藍ルート。
賛否両論になりそうなルート。やっと筆を持った主人公だけど、圭が唐突に死ぬ。
これやってるときは、あれ?これ圭バイクで死ぬんじゃね?って思いながら読み進めてたら案の定死んで萎えた。
これのせいでクリア当初は今より評価低かったんだけど、しばらくしてから全然唐突じゃないんだってことに気づいた。
もともと主人公が幸福な王子に似ているっていうのは1章で言及されてたんだよね。さらに5章のタイトルに幸福な王子って入ってるんだからもう布石置きまくりだった。作中ではこの布石について言及してないからプレイヤーが自力で気づくしかないんだよね。幸福な王子の傍にずっといたツバメが死ぬのは最初から言われていたわけだから圭の死は唐突じゃなくて必然だった。
多分この手の布石はもっと置かれてて、丁寧に読んだプレイヤーはより楽しめる作りになってるんだろうなって思った。

6章
『            』
バッドエンド後の未来の話。ヒロインの誰とも結ばれずただ圭が死んだ後の話。サクラノ刻の舞台?
この章が一番好き。じゃっかん藍ルート入ってる気がしないでもない。藍が一番好きだからかなり良かった。
次回作のヒロイン候補と思われる新キャラがバンバン出てくるんだけど、こいつらがみんな可愛い。
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可愛い。今作ヒロインが真琴と藍以外わりかり電波入ってたこともあって純粋な可愛さに癒される。

最終章は2章の櫻達の足跡を作る展開の焼き直しといったところ。
ただ違うところもあって、企画が明石から直哉に、作品も健一郎ではなく直哉のアイデアから制作されてる。
微妙な違いかもしれないけど、主人公の成長は見ててやっぱり楽しい。
作品を完成させたあと、藍に幸福とは絵とはなにかを説くシーンはこのゲームならではという感じだった。
最初から最後まで絵を題材にしているだからこそ最後のまとめに重さと説得力があった。

あと、藍がメインヒロインみたいな役しててすっごい嬉しかった。なぜか藍だけエロシーン少なかったのは
次作でもヒロインやるからと信じたいです。イメージ512


個人的に良作判定かな。あと一歩なにか欲しかったように思う。
というか、10年とかかけずに普通に出してくれればもっと評価できた。
期待値上げすぎてかなり厳しく見てしまった感ある。

それでも今年やったゲームの中じゃ唯一シナリオゲーって言える出来でした。
続編も普通に買うと思う。