猫のお戯れ

オタクのほんわか感想ブログ

運命予報をお知らせします感想

点数78
おすすめ度★★★★★

エロゲーのお約束やテンプレをメタった珍しい作品。サブキャラクターを自称するサブヒロインの献身に泣ける。


紙の上の魔法使いと同じライターということで購入したわけですがやっぱ絵が古いね。絵買いは間違いなく出来ない。システムも駄目というか、うん。
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ウィンドウの透過率100%と0%なんだけどこれどっちにしても文章の部分の透過率100%なんだよね。
下の部分に白いもやが出来るかどうかだけの違いしかない。
これが地味だけどじわじわ効いてくる。読みづらい。
あと最後までクリアしても最後のCG埋まらない。なんでかと思って調べたらバグで枠があるだけで
実際はCGないらしい。デバッグを一切してない感が凄い。

まあね、昔の作品だし、紙の上の魔法使いもバグひどかったしそこら辺は期待してませんでした。
ストーリーさえ良ければよかったのです。

 実際ストーリーはいいね。展開としては共通→妹→同級生→金髪ロリ→憧れの先輩って感じで進行していって、選択肢でヒロインの告白を受け入れた段階でルートに入る。拒否した時は先に進むって感じ。つまり先輩ルートに行くためにはヒロイン三人を振ってかなきゃならない。
それが辛い。本当辛い。基本的に分岐から先にプレイする流れみたいのあるから、ヒロインを攻略して、そのあとロードして告白を拒否する選択肢のほうを選んで先に進むんだけど、
ヒロインの可愛さをルートで堪能してすぐに振るとかいう苦行
を強いられる。
 これは主人公じゃなくて俯瞰してるプレイヤーのみが味わう痛みで、ライターが絶対狙ってやってる。
ちょっと前までイチャイチャしてたヒロインが泣きながら走り去っていくからね。しかも最後までやるとそれが三人分あるからね。

このゲームの根底にはどっちつかずの優柔不断主人公死ねという強いメッセージが込められていて、複数の登場人物を介してそんな感じのことを言われる。
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あれな。トラブルのあいつとか、ニセコイのあいつとかそんな感じだな。

まあ、じゃあこの作品の主人公がいいやつかっていうと、別にそんなことはないというか、最近ラノベとかで流行ってるファッション屑がドン引きするレベルの屑でヒロイン四人のうち三人は過去に主人公のガチ屑的行いによって軽く人生捻じ曲げられてる。 なんで主人公がこんな屑だったのかについては別段説明がなかったので生まれつきだったんですかね。
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↑主人公に過去のトラウマを掘り起こされてレイプ目になるヒロインの図


ただ、ヒロインを振っていく流れは決してマイナスなだけではなくて、振ったヒロインの成長を促す効果もあって、それが最終章(先輩ルート)で生きてくる。
特にロリ枠こと観月先輩が素晴らしい。そもそもヒロインの可愛さで言ったら、ツンデレロリかつ面倒見のよい先輩キャラといういいとこどりの観月先輩が一番かわいい。イメージ395

 そんな彼女が最終章で主人公に向けて自分の思いを打ち明けるシーンは久しぶりにゲームやってて泣いてしまった。
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これ書いてて思ったけど観月先輩のことしか書いてねぇな。本来なら自らをサブヒロインと自称して主人公のために身を粉にする親友キャラのことを書いてる人が大半なんだけどなんなんだこれ。最初のほうでサブキャラクターの献身に泣けるとか書いたけど、泣いた原因のほとんどすべてが観月先輩のせいだからね。最後に全部持っててしまった。振られたけど。


というか、このゲームって発売前にチェックしてたんだよね。その頃は「タイトルださいし絵があれだな」って買わなかったわけだけど、買わなくて本当に良かった。このゲームはエロゲをそれなりにやってテンプレを十分に理解してからやるべき。元ネタが分からないパロネタほどつまらないものはないからね。普通のエロゲでは軽く流されがちな要素を細かく描写したこの作品はエロゲに慣れた人にこそおすすめです。


あと、これ結構OPいいよね。