おすすめ度★★★★☆
シナリオ 40/50システム 8/10
キャラ 8/10
音楽 9/10
声優 8/10
絵 7/10
チャンスシステムがなかなか面白かった。
1.あまりにも壮大な願いはスルーされる
2.一週間以内に願いを決めないと権利がなくなる
3.願いを叶えてもらった人はナビゲーターとなって神に選ばれた別の人にチャンスシステムの説明をする
4.対象者が願いを叶えたらナビゲーターはその間の全ての記憶を失う
4のルールがあるので別れありきのボーイミーツガール(ガールミールガールもあったが)を7編読める。
ちょっとほろ苦い系のシナリオが好きな人にはぶっ刺さるゲームだと思う。
チャンスを使っても記憶の引継ぎだけは絶対に出来なくて、それでも何かを遺そうと願ったものがエピローグで出てくる演出は卑怯。
特に三章の結末は良かった。
対象者が既に死んでいて、願いを使うことが出来ない状況でそれでも最後に残したヒロインの証が固結びされた主人公の靴という部分に非常にねこねこソフトらしさを感じた。
書き置きも何もない、使い古された靴という知らない人が見れば何も伝わらない品物ではあるのだけど、最後まで読み進めたプレイヤー視点で見ると、非常にメッセージ性に富んだヒロインの想いを読み取れる。そしてこれを受け取った主人公の今後の未来を思い描くことが出来る。それはヒロインの死というバッドエンドの中にある小さな救いで、この寂寥感を味わいたいがためにねこねこソフト信者やってる僕を満足させるに足るものだった。