おすすめ度★★★★★
シナリオ 48/50
システム 4/10(誤字脱字バグ含む)
キャラ 10/10
音楽 8/10
声優 9/10
絵 7/10
点数86
叙述トリックや伏線、布石を数多く仕込んでトランプのカードのように手札として切っていく、前作の紙まほ同様に最近のエロゲでは珍しくなった読ませるゲーム。全て読み終わった後でもう一度プレイする価値がある点も評価高い。
体験版範囲でのゆるぎちゃんを主人公のように見せかける叙述トリックを始めとして、数多くの伏線を仕込んでいる。仕込み方も日常シーンの何気ない部分に仕込んでくるので気づかされた時のカタルシスが心地よい。
簡単な例を挙げるとこの部分。何気ない会話に見えるけれど、クリアしてから見ると夕桜に涙を与えている点や夕桜も人魚姫で治癒が効いてないことが分かる。
その上で、危険は越えたただの風邪を治すために命を削りその対価として頭を撫でることしか要求しない玖々里の天使っぷりに気付かされる。
そのほかにも小夜の出生の秘密や主人公の異常なまでの精神の強さの秘密などいろいろ仕込んでくれてて最後まで緊張感をもってプレイすることが出来た。
そもそも共通ルートで最初に出てきた選択肢がこれな時点で先が気になって止まらなかった。
と言っても決して不満が無いわけではなかった。誤字脱字は多すぎるし、立ち絵が分裂するし未だにバックログからのジャンプはないしで物語とは別の部分での不満点が大量に出てきた。システムではないけどEDがないというのも痛い。別にそれ専用の曲を用意しろといわけではなくて、OPのインストと適当に見せ場のCGとスタッフロール流すだけで良かったのにそれすらないのは残念。シナリオゲーはクリア後の余韻に浸るためにEDはほぼ必須だと思う。
個別ルートに関しても全体的に短くほとんどヒロインとのHシーンを出すためだけに作られたんじゃないかという程度の出来だった。trueがあることの確信を持っていなかったのでヒロインを一人クリアするたびにこの程度の出来で終わりなんだろうかという不安に襲われてしまった。
その分、個別を犠牲にして書いたであろうtrueは素晴らしかった。
イマイチぱっとしなかった主人公がちゃんと主人公してるし悪役との決着もちゃんとつけてた。
中でも特に紫子ちゃんが伏線回収しつつ泣ける展開だった。
途中までは人魚姫を求める悪役、そのあとは死んだ妹を生き返らせるために他の人魚姫の涙を求める狂人に見える演出をしておいて、実際は妹の「自分の分まで生きて」というお願いのために自分の涙を切り売りしつつなんとか生き延びてきた死にかけの人魚姫だったことが終盤で発覚する。
最初のころは絶対的な権力を継ぐ悪の親玉的な描写をされていたけど実際のところはカジノオーナーという病院経営とは関係のない閉職に追いやられて毎日カジノと狭い自宅を往復するだけの寂しい娘だということも明かされて今まで紫子に抱いていた憎しみが完全に行き場を失ってからの主人公が涙を流す展開はかなり良かった。
結局寿命が延びることはなかったけど最期に救われたし、個人的にも紫子ちゃんがお気に入りのキャラになった。OPタイトルのアズライトの棺が紫子ちゃんのラストCGを表してる(願望)こともあってメインヒロインは紫子ちゃんなんじゃないだろうか。
あとはここまで悪逆非道の限りを尽くした主人公の父親が自分の子供に撲殺されるのも見ててスカッとした(小並感)。
どう考えても主人公とヒロインの顔とセリフじゃないけど。
最期に紅葉との決着について
カジノでのポーカーギャンブルを軸に物語を展開させて最後もポーカーで〆る王道的展開だった。
今まで一度も勝てなかった紅葉を相手に恩師から受け継いだ戦略を使って勝つとか完全に少年漫画の激熱展開ですね。
傍観者を気取っていた紅葉を主人公たちと同じプレイヤーの位置にまで引きずり落とすことによって生きることに絶望していた紅葉まで救ったんじゃないかなと思う。紅葉を救うことが必要だったかどうかは微妙だけど。それまでにやってきた悪行が酷すぎる。それでも命を取らずに救おうとするのが人魚姫たる主人公の性質なんじゃないかな。個人的には紅葉の生殺与奪の権利を得た主人公が紅葉を外の世界に連れ出して終わりみたいな感じでもよかったと思う。(紅葉可愛すぎるんだよなぁ)。
そしてこれからも戦いは続くというのはまさに少年漫画だった。
それ故に分かりやすいハッピーエンドの形の一つでもあったと思う。前作のかみまほは正直バットエンドよりだったから比較すると今作のほうが好み。やっぱある程度幸せな終わり方をしてほしい。
そしてメタ的な伏線だけどメインヒロイン候補筆頭だった小夜ちゃんじゃなくて玖々里ちゃんが最終的に勝ったあたりルクルは最後まで侮れないなと思いました。
叙述トリックや伏線、布石を数多く仕込んでトランプのカードのように手札として切っていく、前作の紙まほ同様に最近のエロゲでは珍しくなった読ませるゲーム。全て読み終わった後でもう一度プレイする価値がある点も評価高い。
体験版範囲でのゆるぎちゃんを主人公のように見せかける叙述トリックを始めとして、数多くの伏線を仕込んでいる。仕込み方も日常シーンの何気ない部分に仕込んでくるので気づかされた時のカタルシスが心地よい。
簡単な例を挙げるとこの部分。何気ない会話に見えるけれど、クリアしてから見ると夕桜に涙を与えている点や夕桜も人魚姫で治癒が効いてないことが分かる。
その上で、危険は越えたただの風邪を治すために命を削りその対価として頭を撫でることしか要求しない玖々里の天使っぷりに気付かされる。
そのほかにも小夜の出生の秘密や主人公の異常なまでの精神の強さの秘密などいろいろ仕込んでくれてて最後まで緊張感をもってプレイすることが出来た。
そもそも共通ルートで最初に出てきた選択肢がこれな時点で先が気になって止まらなかった。
と言っても決して不満が無いわけではなかった。誤字脱字は多すぎるし、立ち絵が分裂するし未だにバックログからのジャンプはないしで物語とは別の部分での不満点が大量に出てきた。システムではないけどEDがないというのも痛い。別にそれ専用の曲を用意しろといわけではなくて、OPのインストと適当に見せ場のCGとスタッフロール流すだけで良かったのにそれすらないのは残念。シナリオゲーはクリア後の余韻に浸るためにEDはほぼ必須だと思う。
個別ルートに関しても全体的に短くほとんどヒロインとのHシーンを出すためだけに作られたんじゃないかという程度の出来だった。trueがあることの確信を持っていなかったのでヒロインを一人クリアするたびにこの程度の出来で終わりなんだろうかという不安に襲われてしまった。
その分、個別を犠牲にして書いたであろうtrueは素晴らしかった。
イマイチぱっとしなかった主人公がちゃんと主人公してるし悪役との決着もちゃんとつけてた。
中でも特に紫子ちゃんが伏線回収しつつ泣ける展開だった。
途中までは人魚姫を求める悪役、そのあとは死んだ妹を生き返らせるために他の人魚姫の涙を求める狂人に見える演出をしておいて、実際は妹の「自分の分まで生きて」というお願いのために自分の涙を切り売りしつつなんとか生き延びてきた死にかけの人魚姫だったことが終盤で発覚する。
最初のころは絶対的な権力を継ぐ悪の親玉的な描写をされていたけど実際のところはカジノオーナーという病院経営とは関係のない閉職に追いやられて毎日カジノと狭い自宅を往復するだけの寂しい娘だということも明かされて今まで紫子に抱いていた憎しみが完全に行き場を失ってからの主人公が涙を流す展開はかなり良かった。
結局寿命が延びることはなかったけど最期に救われたし、個人的にも紫子ちゃんがお気に入りのキャラになった。OPタイトルのアズライトの棺が紫子ちゃんのラストCGを表してる(願望)こともあってメインヒロインは紫子ちゃんなんじゃないだろうか。
あとはここまで悪逆非道の限りを尽くした主人公の父親が自分の子供に撲殺されるのも見ててスカッとした(小並感)。
どう考えても主人公とヒロインの顔とセリフじゃないけど。
最期に紅葉との決着について
カジノでのポーカーギャンブルを軸に物語を展開させて最後もポーカーで〆る王道的展開だった。
今まで一度も勝てなかった紅葉を相手に恩師から受け継いだ戦略を使って勝つとか完全に少年漫画の激熱展開ですね。
傍観者を気取っていた紅葉を主人公たちと同じプレイヤーの位置にまで引きずり落とすことによって生きることに絶望していた紅葉まで救ったんじゃないかなと思う。紅葉を救うことが必要だったかどうかは微妙だけど。それまでにやってきた悪行が酷すぎる。それでも命を取らずに救おうとするのが人魚姫たる主人公の性質なんじゃないかな。個人的には紅葉の生殺与奪の権利を得た主人公が紅葉を外の世界に連れ出して終わりみたいな感じでもよかったと思う。(紅葉可愛すぎるんだよなぁ)。
そしてこれからも戦いは続くというのはまさに少年漫画だった。
それ故に分かりやすいハッピーエンドの形の一つでもあったと思う。前作のかみまほは正直バットエンドよりだったから比較すると今作のほうが好み。やっぱある程度幸せな終わり方をしてほしい。
そしてメタ的な伏線だけどメインヒロイン候補筆頭だった小夜ちゃんじゃなくて玖々里ちゃんが最終的に勝ったあたりルクルは最後まで侮れないなと思いました。