猫のお戯れ

オタクのほんわか感想ブログ

冥契のルペルカリア感想

おすすめ度★★★☆☆

シナリオ  39/50

システム    8/10

キャラ        7/10

音楽           8/10

声優           9/10

絵               7/10

 

点数78

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ウグイスカグラがバックログからのジャンプを採用してくれた。とりあえずそれだけで泣いた。あと誤字脱字も見た感じは無かったしセリフごとの早着替えもなかった。ただ、そーいう体面を気にした結果本質を見失ってるようにも感じた。何が言いたいかというとカタルシスがない。ウグイスカグラといえばカタルシスなんだよな。それがないのはキツイ。

 

・魅力的なサブキャラクター

来々、双葉が強さが魅力的だった。特に来々の人生は理不尽で、もうこいつが主人公で良かったんじゃないかとすら思った。死んだキャラクターが、これからを生きるキャラクターに何かを遺す展開はやっぱり熱い。

 

・魅力的ではないメインキャラクター

完全にサブに喰われてる。特に主人公に魅力がない。個人的には主人公の役目って過去に囚われているヒロインに対してなんらかの働きかけを行って意識の改善を試みることだと思ってるだけどこの主人公特になんもやってない感が凄い。ほとんどランビリスメンバーと双葉がなんとかしてるし。

あと琥珀が致命的だった。あいつ要る意味あった?たまたま火災に巻き込まれただけで他のメンバーとの関わり一切ないのはどうなんだろう。メインで良かったのは理世くらいだった。理世だけは自分の意思で主人公との恋愛ルートを抜け出したので。正直他のヒロインに関しても無理やり分岐させるんじゃなくて本当の一本道の中で自ら現実世界に還る道を選ばせていく感じで良かったんじゃないのかあれ。

 

・短い

10時間くらいで終わった。モンエナ2本用意してひたすら読み進めてたんだけど思ったよりも短かった。終盤の雰囲気を感じた時も、まだプレイ時間短いし現実世界に還った後になんかストーリーがあるんだろうなって思ってただけどなんもなかったし。琥珀の浮きっぷりがに違和感があるので、琥珀に関してなにかシナリオを削ったんじゃないかなって思う。

 

・謎の紙まほ要素

体験版で紙まほの要素が出てきた時は興奮したけど特に関係なかった。白髪赤目の人間は書いた物語を現実に出来る能力を持ってる場合があるんだろうか。それとも遊行寺と血縁関係があるのか。せめてそこらへんは明らかにして欲しかった。アメマドイの話みたいに会話の一端にちらっと出てくる程度のファンサービスなら普通に嬉しかったけど今回の紙まほ要素は中途半端で逆に扱いに困った。

 

・総評

もっと主人公に活躍の場面が欲しかった。異世界ループ系で似たようなゲームにCROSS†CHANNELがあるけど、あっちはヒロインの救済に主人公の活躍があった。だからこそ主人公が魅力的に映ったんだけどこっちはバッドエンドを選ぶときくらいしか主人公の能動的な行動なかったので魅力がないんだよな。かっこいいサブキャラの活躍をちょと主人公に分けてあげて欲しかった。

 

・追記

ハムレットの復讐で始まったストーリーがテンペストの赦しで終わる、みたいな展開の方がきれいだったと思うんだよな。作中で名前が挙がったものの最後まで上演されることのなかったテンペストは赦しを与えることが出来ない主要キャラを意味していて、ラスト、成長した主人公たちが悲劇であるハムレットではなく、喜劇であるテンペストを上演する、みたいな流れでもよかったんやないかなぁって思う。