猫のお戯れ

オタクのほんわか感想ブログ

どっちのiが好きですか?感想

おすすめ度★★★★★
シナリオ 39/50
システム   7/10
キャラ      8/10
音楽         8/10
声優        10/10
絵            9/10

点数81

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間違いなく今年最高のキャラゲー、というかここ数年で見ても最高のキャラゲーではある。
あるんだけど、ではあるんだけど、これをHOOKがキャラゲーを完成させた、と言ってもいいものか。
コンセプトでぶん殴ったらたまたまクリーンヒットした奇跡のゲーム、くらいが正しい表現だと思う。

以下ぐだぐだと所感

今回のHOOKコンセプトはリードする恋愛、リードされる恋愛の2ルートを通して2通りのヒロインの可愛さを堪能、みたいな感じだったけどぶっちゃけこのコンセプトが成功したわけではない

では何が良かったか。それは1ヒロインで2ルート作った結果、シナリオ容量の関係から中盤が大幅にカットされたが大きい。この中盤こそがキャラゲーの癌、クソシリアスやヒロインの謎葛藤だった、というだけではないだろうか。ゆずソフトをはじめとするキャラゲーはとかく最初は面白いがルート佳境になってくるとクソシリアスが展開され、テンポが悪くなる。エロゲを始めたころはそこも楽しめたが数をこなすようになると似たような展開ばかり目につき、最終的に徒労感と胸糞悪さだけが残る羽目になる。

その点今回のHOOKは先に挙げた要因から最初から最後までひたすらヒロインといちゃいちゃいちゃいちゃしてるだけなので最後までヒロインの可愛さだけを堪能できる。
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というかぶっちゃけると

キャラゲーはヒロインと付き合い始めたころがピーク

これが真理。そして今回のHOOKはその場面が普通のキャラゲーの2倍ある。これが本当に強い。
今までのHOOKを見るにこれを狙ってやったとは思えない。

ただシナリオも魅力がないわけではなく、いくらかのこだわりを感じた。大きいところで

・告白即SEXがない
・付き合い始めるまで名前呼びをしない

この2点はデカい。徹底していたのでライターになんらかの指示があったのではないかと思う程だった。
そもそも出会ってすぐに名前呼びを強要してくる主人公とヒロインはほんとオタク的に感情移入出来ない。
とはいっても特筆して出来が良かったわけではないので前述したクソシリアスの徹底排除が一番効果的だったのではないかと思う。


こうしてみると良いことだらけのように見えるが、見方を変えるとコンセプトだけでライターの力量が介入する余地が少なかったように見えた。シナリオの縮小によるシリアスの排除は確かに効果的だし革新的だったが次回以降もこれで来られると多分、飽きる。


しかし少なくとも今回の試みは結果的とはいえ大成功しているのでHOOKは勢いに乗って次の作品も頑張ってほしい。