猫のお戯れ

オタクのほんわか感想ブログ

シルヴァリオ ヴェンデッタ感想

おすすめ度★★★★★

シナリオ 48/50
システム  6/10
キャラ     10/10
音楽         9/10
声優         9/10
絵            8/10

点数90

とにかく燃えれる。ライターが燃える展開をきっちり理解してるのが伝わってくる力作。そのうえでラストバトルにアクセント加えてくる発想力もやばい。ディエス超えたねこれ。

ミリィルートはほとんど背景説明みたいな感じ。チトセルートも結構熱くてよかったけどやっぱりヴェンデッタルートが群を抜いて出来が良かった。前半二人のルートでキャラのスペックや性格なんかを描写しきった上での満を持しての集大成だった。


バトル物で好きな展開として仲間キャラと敵の強キャラ戦、敵の強キャラ同士の潰し合いの二つがある。主人公の無双とかラスボスとの最終決戦とかも好きだけど、メタ的な言い方をしちゃうと主人公が勝つの分かってるって欠点がある。その点どっちが勝つか分からないバトルはより見ごたえがある。

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アスラとヴァルゼライド戦だけでも熱いのにお爺ちゃん乱入してくるとか予想できないし、その決着のつけ方も良かった。

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そしてルシード君光りまくってた。主人公と同じような性格の敗北主義者が友のため、愛する人のために覚醒するとか激熱なんだよなぁ。アスラ戦で傷を負ってたとはいえヴァルゼライド相手に互角以上に戦っちゃうし。

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その上ですべてを打ち負かすヴァルゼライドがかっこよすぎるよね。流石発売後人気投票で主人公とヒロインぶち抜いて一位とった男。民と国の繁栄を第一に考えてるとかいうおおよそラスボスらしからぬ性分だし。ただ全体しか考えられないというのと、意志力が化け物だったのが問題だった。


ヴェンデッタルートの戦闘はこの二戦を筆頭にセオリーを上手く使って熱い展開をしていたけど、ラストバトルの方は燃えつつも笑ってしまった。この辺が普通のバトル物との違いで評価点だったと思う。

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覚醒した主人公との戦いで瀕死になったヴァルゼライドを励ますカグツチ。この二人物語序盤から最終決戦では死力を尽くして殺し合うってさんざん言ってたのにこの熱いエール。

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完全に主人公とそのライバルのセリフにしか見えない。

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挙句の果てに融合までするし。なんなの?主人公とヒロインなの?

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同メーカーのDies irae が主人公とヒロインが融合してたので余計その感覚が強い。

全ての能力者に対する絶対の切り札を得た主人公に対してもひたすら正義と大義を目指す意思の力で覚醒しまくって限界超えまくって対抗してくるとかラスボスがやっていい展開じゃないんだよなぁ。

これは英雄の物語ではない。

ストーリーでこう紹介されてるけど確かに英雄の物語ではなく、英雄を敵に回した場合どうなるかの物語だった。

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挙句の果てに主人公の捨て身の一撃で負けた後も二人で生まれ変わって殺し合いしようって約束して死んでくし。

主人公にとっては最終決戦ではあったけどこの二人にとって主人公はただの障害で最初から最後までお互いしか見てなかったという絶妙な噛み合わなさっぷりが独特の読みごたえを醸し出しすことに成功してた。


王道と邪道を上手く組み合わせた個性的な名作でした。